O型はさまざまな病気のリスクが低いが大けがに弱いかもしれない
ただ対象を早期脳卒中から脳卒中全体・心疾患・血栓症など他のリスクに広げた場合には、より警戒すべき数値が報告されています。
2010年にハーバード大学が9万人を対象に行った研究によれば、最も低いO型に比べて最も高いAB型はリスクが1.23倍、B型は1.15倍高いことが判明しています。
また2014年にバーモント大学が3万人を対象に行った研究によれば、AB型は脳卒中になるリスクが最も低いO型に比べて1.83倍高いことが示されました。
また2016年にカロリンスカ大学で行われた研究では、O型に比べてAB型は血栓症になるリスクが2.24倍高いことが示されました。
さらにA型・B型・AB型の人はO型の人に比べて認知や記憶に関する障害リスクが最大で1.82倍高いことが示されています。
このようにO型が優秀である要因として一部の研究者たちは、O型の血が固まりにくいことを上げています。
血が固まりにくいサラサラな状態であることは、さまざまな病気を防ぐにあたって有利だと考えられます。
一方で、事故などで重傷を負った場合にはO型は不利になります。
血が固まりにくいO型の人が大けがをおった場合、他の血液型に比べて死亡率が2倍以上に及ぶことも報告されています。
血がサラサラのO型の人は、傷口から流れ出る血を止める力も弱いからでしょう。
さまざまな血液型があるのも、さまざまな病気や怪我に適応するための進化の結果なのかもしれませんね。