イエネコで見られる「群れ」での生活
かつては1匹飼いが一般的だったネコですが、近年は多頭で飼う人が増え、ネコ飼いの3人に1人は複数のネコを飼っているのだそうです。
複数のネコを飼う人が増えたことの背景としては、飼育環境の変化があげられます。
かつては気の向いたときは外に出してあげる「半分外飼い」が主流だったネコですが、現在は安全性の観点から「完全家飼い」が推奨されています。
完全家飼いとなると、飼い主が不在のときや忙しいときに遊び相手がいなくなるため、複数飼いをするようになったという人は少なくありません。
みんな仲良し?ネコの多頭飼いの実情
動画や画像などでは猫同士仲良くしているものが多いですが、多頭飼いでも全てのネコが仲良しと言えるわけではないようです。
「ケンカはしないがある一定の距離がある」「顔を合わせるとケンカするので別の部屋で過ごしている」などと言ったネコ本来の縄張り行動を感じさせる声も少なくありませんでした。
また3匹以上のネコを飼っている家庭では、ネコによって相性の良し悪しもあるようです。
一方で仲が良いネコも相当数おり「かならず一緒に寝ている」「どこに行くにもついていく」「行動を真似している様子が見れた」などといった声もありました。
単独行動するネコ科が群れるタイミング
本来群れを為さないネコ科の動物が唯一複数で行動するのが「親子」であるときです。
ネコ科以外の多くの生き物もそうであるように、子どもは生まれてから一人前に狩りができるようになるまで、母親や兄弟とともに過ごします。
このため、イエネコが猫同士で仲良くしているときというのは、一方のネコがもう一方を「親」や「子」、「兄弟」とみなしている可能性が指摘されていました。
しかし、実際に多頭飼い時におけるイエネコのホルモンを調査してみると意外な結果となったのです。