スズメバチの襲来がないと、どうなる?
そこでチームは、スズメバチ除けのスプレー「スズメバチサラバ(株式会社 KlNP)」を使って、オオスズメバチを樹液場から継続的に駆除する実験を行いました。
早朝〜正午にかけて、樹液場にやって来たオオスズメバチにスプレーを噴きかけ、クヌギの木に降り立つのを阻止しました。
その結果、夜行性と思われていたカブトムシの実に半数以上が、そのまま正午まで樹液場に留まり続けたのです。
このことから、カブトムシは根っからの夜行性というわけではなく、オオスズメバチがいなければ、明るい時間帯でも十分に活動しうることを示しました。

つまり、カブトムシは鬼の居ぬ間に食事を済ませ、スズメバチのやって来る明け方になると、そそくさとその場を退散しているようです。
これと別に、近年の研究で、シマトネリコという木に集まるカブトムシは、昼間になっても樹液を吸い続けることが明らかになっています。
シマトネリコにはスズメバチもやって来ますが、不思議なことに、彼らがカブトムシに危害を加えることはありません。
その理由について研究者は、シマトネリコはクヌギと違い、1本の木に多数の樹液場が存在するため、少ない餌場を取り合う必要性がないからだと説明します。
この点からも、カブトムシの活動がいかにスズメバチの影響を被っているかがわかります。
日本では”昆虫の王様”のイメージが強いカブトムシも、オオスズメバチには恐れをなして太刀打ちできないようです。
こちらは、樹液場のカブトムシがオオスズメバチによって排除される様子を捉えた映像。
カブトムシはメスがかわいい。
あの丸っこくてぼてっとしたボディが。
カブトムシの土っぽいにおいすき
クワガタなら勝っていた