息子への嫌味を綴った母の手紙
また手紙は妻から夫への純愛に満ちたものばかりではありません。
中には、なかなか手紙を送ってこない戦地の息子に対して催促する母親もいました。
最も注目すべき手紙は、マルグリット(Marguerite)という61歳の女性が1758年1月27日に、ノルマンディー出身の若い船乗りである息子のニコラス・ケネル(Nicolas Quesnel)に送ったものです。
「今年の最初の日に(つまり1月1日)あなたは婚約者に手紙を書いたそうですね。
私はあなたが私のことを想うよりもあなたのことを想っています。いずれにしても、新しい年が主の祝福に満ちたものでありますように」
次いで
「私はもう3週間前から病気です。ヴァラン(ニコラスの船員仲間)には敬意を表します。あなたの近況を知らせてくれたのは彼の奥さんだけです」
ここからは明らかに「自分の婚約者には手紙を送っておいて、なんで私には送らないの」といった気持ちが読み取れます。

実は彼らのその後についてはかなり詳しいことがわかっているといいます。
ニコラスは数週間後、婚約者のマリアンヌ(Marianne)から「お母さんに手紙を書いて、あなたが良い息子であることを示して」といった内容の手紙が送られたという。
どうやら彼が手紙を書かないことで、マリアンヌが母親のマルグリットから嫌味を言われていたようなのです。
それからニコラスはちゃんと母親に手紙を送ったらしく、マリアンヌから「暗澹とした黒い霧が晴れました。あなたがお母さんに送った手紙のおかげで空気が明るくなりました」との手紙が届いています。
ところがマルグリットはかなり手強かったらしく、3月7日に「あなたの手紙には、あなたの父親のことが一切書かれていませんね」という手紙を息子に送っていたのです。
モリュー氏によると、ニコラスの実父はすでに亡くなっており、マルグリットがここで「あなたの父親」と言っているのは、彼女の再婚で新たにできた継父のことだという。
ニコラスが母親に手紙を書かなかったのは、筆不精というより複雑な家庭事情が関係していたのでしょう。

このように戦地にいる夫や息子への手紙は、必ずしもロマンチックなラブレターばかりでなく、喜怒哀楽の入り混じったものでした。
モリュー氏は今回の手紙の調査を終えて、こう話しています。
「これらの手紙には、人間の普遍的な経験について書かれていました。それは何も当時のフランスに限ったことではありません。
それらの手紙は、私たちが人生の大きな課題にどのように対処しているかを明らかにするものです。
戦争やパンデミックなど、自分の力ではどうしようもない出来事によって愛する人と離れ離れになったとき、私たちはいかに連絡を取り合い、どうやって相手を安心させ、互いを思いやるのかを考え直さなければなりません。
今はZoomやメッセンジャーアプリが主流の時代です。
18世紀の人々は文字しか持っていませんでしたが、彼らが書いたものは今日の私にとっても非常に身近に感じられます」
技術の進歩に伴い、手紙を書く機会はますます減っていますが、たまには自分の手で家族や友人に手紙を送るのもいいかもしれません。
























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