未来の当たりを期待するときの心理状況とは?
未来の当たり(報酬)を期待するとき、私たちはどのような心理状況にあるのでしょうか?
研究チームはその分かりやすい例として、「魚釣り」の状況を引き合いに出しています。
(ギャンブル好きな人は、自分が座るパチンコの台で考えてもいいでしょう)
まず、あるポイントでなかなか立派な魚が釣れたとします。
すると釣り人は、この成功体験から同じ場所に留まり続けるか、それともさらなる大物を期待して他の釣り場に移動するか、迷い悩みます。
このように未来の当たりを待っている最中に、私たちは「同じことを続けるか、変化を起こすか」を常に判断し続けることになります。
例えば、「よし、大きめの魚が釣れたからこの場所に留まろう」とか「引きがこなくなったけど、もう少し粘ってみようか」とか「これはダメだな、他へ移ろう」と逐一判断を繰り返しているのです。
チームはこうした心理状態を「連続的に意思決定している状況」と表現します。
しかし一方で、こうした連続的に意思決定している際に、私たちの脳がどのような働きをしているかは知られていません。
そこでチームは、未来の当たりを「待ち続けるか、やめるか」の意思決定に関わる脳メカニズムを明らかにしようと考えました。