100人に1人がかかる「統合失調症」の症状とは?
統合失調症は、自分の気持ちや考えがまとまらなくなる状態が続く精神疾患です。
約100人に1人が罹患するとされており、まったく珍しい病気ではありません。中でも思春期〜40代にかけて発症しやすいといわれています。
では統合失調症になると、具体的にどんな症状があらわれるのでしょうか?
まずは認知機能が低下することで、物忘れが多くなったり(記憶力の低下)、勉強や仕事に集中できなくなったり(注意・集中力の低下)、タスクの優先順位をつけて計画を立てることが難しくなります(判断力の低下)。
それから次に、本来あるはずのものがなくなることを意味する「陰性症状」があらわれます。
例えば、
・今までできていた喜怒哀楽の表現が乏しくなる「感情の平板化」
・相手の話がうまく理解できなくなったり、比喩表現が使えなくなる「思考の貧困化」
・自発的に何かをしようとする意思がなくなる「意欲の欠如」
・やる気がなくなって、自分の世界に閉じこもる「引きこもり」
などが起こります。
そしてさらにひどくなると生じるのが、本来ないはずのものがあらわれる「陽性症状」です。
これには例えば、
・誰かにずっと監視されているような気がする「妄想」
・自分しかいないのに誰かの声が聞こえたり、姿が見えてしまう「幻覚」
・思考が混乱して考え方に一貫性がなくなり、支離滅裂なことを話してしまう「思考障害」
などが挙げられます。
これらはどれも生活の質を落とし、社会交流を困難にする深刻な症状です。