円満寺(奈良県)の算額、江戸時代は数学の問題が解けるとその答えを寺社に奉納していた
円満寺(奈良県)の算額、江戸時代は数学の問題が解けるとその答えを寺社に奉納していた / credit:Wikimedia Commons
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数学の挑戦を神社に奉納!?江戸時代の変わった数学ブーム (3/3)

2025.02.17 22:00:52 Monday

前ページ問題が解けると絵馬に書いて奉納していた

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和算の流れを変えた大天才、関孝和

関孝和、本業は甲府藩の経理役人である。
関孝和、本業は甲府藩の経理役人である。 / credit:Wikimedia Commons

余談ですが先述したように和算界では未解決問題を巻末に記していましたが、その問題が解けた場合、解答と一緒に新たな未解決問題を載せて出版する遺題継承(いだいけいしょう)が盛んに行われていました。

しかしこれにより問題の難易度はインフレしていき、やがて誰も手に負えない域にまで達してしまったのです。

この壁を打ち破ったのが、天才数学者・関孝和(せきたかかず)です。

彼は問題ごとに新たな技術を編み出すのではなく、問題に適した方程式を立ててそれを解く新しいアプローチを提案したのです。

このアプローチの転換により、遺題継承に終止符を打ちました。

他にも関は微分法の概念を独自に発見するなど、後世に深い影響を与えており、和算の発展に大きく貢献しました。

このように、和算の「好み」から生まれた数学の連鎖は、関の手によってひとつの幕を閉じることとなったのです。

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