ChatGPTへの「ありがとう」「お願いします」は電力の浪費につながっている
ChatGPTには「使ってはいけない言葉がある」ってご存じでしたか?
過去の調査では、ChatGPTの世界にも”名前を言ってはいけないあの人”的な人名があることが分かっています。
幾人かの人名に対しては、ChatGPTで尋ねると、「応答を生成できません」とか「何か問題が発生したようです」とだけ答え、頑なに回答を拒否するのです。
そして最近のXで話題になったことからすると、「使ってはいけない」とまではいかないにしても、「言っても無駄」という言葉は存在するかもしれません。
きっかけはXでのある投稿でした。
I wonder how much money OpenAI has lost in electricity costs from people saying “please” and “thank you” to their models.
— tomie (@tomieinlove) April 15, 2025
あるユーザーが次の投稿をしたのです。
人々がモデルに「お願いしますや「ありがとう」と言うことで、OpenAI はどれだけの電気代を失っているのだろうか。
ChatGPTは、入力された言葉のトーンや美徳性を認識し、対応を変えます。
優しい言葉が入ると、より礼儀正しく、細やかで優しい言葉を返す可能性が高くなるのです。
しかしこれが計算負担を増加させ、最終的には大型データセンターの電力消費を増大させるというわけです。
tens of millions of dollars well spent–you never know
— Sam Altman (@sama) April 16, 2025
そしてこの投稿に対し、ChatGPTを開発したOpenAI社のCEOサム・アルトマン氏は、次のように返答しました。
数千万ドルが消費されているよ。わからないけど。
彼の冗談めいた口調からすると、正確な計算が行われたわけではないでしょう。
それでも、「CEOが『お願いします』『ありがとう』といった言葉が大きな損失を生み出していることを認めた」と、とらえることができます。
これは、伝統的な「言葉の優しさ」が、現代のAIにとっては現実的な負担となるという複雑な問題を投げかけています。
では、AIには言葉の優しさは不要なのでしょうか。