量子トリックにより「観測しないこと」で物体を冷却することに成功
量子トリックにより「観測しないこと」で物体を冷却することに成功 / Credit:Canva
quantum

量子トリックにより「観測しないこと」で物体を冷却することに成功 (3/3)

2025.06.04 18:00:06 Wednesday

前ページ見ないことで物体の温度を下げる

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ゼロ光子が拓く超低温テクノロジーの地平

今回の成果は、物理学者たちに「何もないことも、実はとても意味がある」というメッセージを突きつけています。

共同第一著者のジャック・クラークさんも「何かが存在しないと気づくことは、その存在に気づくのと同じくらい多くを語ってくれるのです」と述べており、日常生活でも雨が降っていないことや鍵が見当たらないことから多くの情報を得ているのと同じだと説明しています。

このゼロ光子検出という量子計測の技術を使えば、対象の振動エネルギーを従来の限界を超えて下げられる可能性が示されたわけです。

今回の研究論文はアメリカ物理学会の学術誌「フィジカル・レビュー・レターズ (Physical Review Letters)」に2025年2月に発表され、量子測定と制御の分野に新たな道を拓く成果として注目されています。

研究チームは「ゼロ光子検出によって量子系を基底状態まで冷やし込むことで、量子コンピューターや量子ネットワークの開発、さらには物理の基本法則の検証にも役立つだろう」と期待しています。

今後、この「何も見えなかった」ことを利用する量子のトリックが、様々な分野でどのように応用されていくのか、さらなる研究が待たれます。

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量子トリックにより「観測しないこと」で物体を冷却することに成功 (3/3)のコメント

ゲスト

これゼノギアスの「事象変移機関ゾハル」だ

ひこさん。

カゼルンなnaの、波動の、LTE-1LRST-1とは、クルターザーの、中の量子論0.1%〜0.21%とは、カーゼンカ、論理を、覆した。以上。カームランセン。

番組の途中ですが

※以下長文となりますので、任意にご編集ください
元論文↓のロジックは奇妙でわかりにくいですね
https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.134.073601
(1)Cavity optomechanical laser coolingの resonatorの機械振動(phonon、温度に相当)は、アンチストークス光子の放出でエネルギーが奪われ冷却される装置設定なので、冷却が起きるのは光子放出の瞬間のはずです。
(2-1)他方、光子放出が起きない時間的区間ではエネルギー除去が起きず冷却も行われないはずです。
(2-2)しかし、論文が確率的マスター方程式で検証した「ゼロ光子検出冷却」が有効であるならば、
光子が検出された場合(1)も検出されなかった場合(2-2)も冷却が進む事になり、冷却は光子の検出有無と無関係であるかのように見えるかもしれません。

しかし元論文の主旨は、従来手法(1)に本論文手法(2-2)を加味して更なる冷却が可能になるというストーリーとの事。
量子現象である光子放出の有無の観測が、量子系の状態をどう確定させどのような影響を与えるのか、
確率的マスター方程式による検証から一歩踏み込んだ議論が必要だと思いますが、それはきっと元論文の責任範囲ではないのでしょうね。
僭越ながらとてもトリッキーな論文だという印象が残りました

番組の途中途中ですが

先の私のコメントの疑問点は
元論文とセットの関連論文の話題のようですね
Jack Clarke, et al. (2025-02-18) Theoretical framework for enhancing or enabling cooling of a mechanical resonator via the anti-Stokes or Stokes interaction and zero-photon detection. Phys. Rev. A 111(2),
DOI: https://doi.org/10.1103/PhysRevA.111.023516

某所の無意識な誘導で時間を無駄にしてしまった

ゲスト

無とはいったい・・・うごごご!

番組の途中途中ですが

この論文のタイトルは”Enhanced Laser Cooling … via Zero-Photon Detection” ですが
この論文の扱う冷却は
「レーザー冷却」のような物理的冷却による持続的温度低下(機械振動エネルギーの除去)の実現ではなく
一般に「ベイズ的冷却」と呼ばれる、単発測定のデータ列から定常状態より低い温度(機械振動)のデータを条件付き事後選択する量子測定理論的冷却
の話のようです。

量子測定理論は量子コンピューティングを始めとする量子現象応用分野で発展の期待される分野であり、それが物理的冷却手段としてのレーザー冷却の上に実現されるだろう事は想像に難くありませんが、
レーザー冷却の解釈で光子放出は物理的冷却、
ベイズ的冷却の解釈で光子放出は加熱、ゼロ光子放出は冷却と事後解釈されるような
明確な相違が見受けられるので、
両者を明確に区別した上で
本論文を量子測定理論やベイズ的冷却のデモンストレーションとして受け止める方がいいと思いました

東亞剛性

つまり、まったく分かりませんでした。
観自在で色即是空、空即是色ってことなんですかね。

特に
>>レーザー光を物体に当てて散乱させることで、光がエネルギーを運び去り、結果として物体の振動(熱運動)が冷やされるしくみです。
とか、振る舞いが既知の情報を超越しすぎててめまいすら覚える始末。

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