乗り物酔いと音楽の関係

研究チームは今回、音楽が乗り物酔いの回復に役立つかを調べるため、特別に調整されたドライビングシミュレーターを用いた実験を行いました。
まず40人の参加者を集め、車酔いを起こしやすいルートを選ばせ、その中から過去に「中程度」の車酔い経験を持つ30人を対象にしました。
参加者たちは脳波計(EEG)を装着し、脳活動の変化も同時に記録されました。
研究では参加者を6つのグループに分けました。
4つのグループには異なるタイプの音楽(楽しい音楽、柔らかい音楽、情熱的な音楽、悲しい音楽)を聴かせ、1つは音楽なし、もう1つは「酔いそう」と感じた時点でシミュレーターを停止させるグループです。
この最後のグループは、酔いの症状が出る前に比較対象として用いられました。
実験の流れはシンプルです。
まず参加者に数分間座らせて脳波の基準値を測定し、その後に運転シミュレーションを行います。
参加者は気分の悪さを報告し、運転終了後に各グループは60秒間音楽を聴いた後、再度気分の回復度合いを答えました。