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網膜に直接視覚情報をおくる技術を開発中 / Credit:Canva
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角膜を迂回して「網膜に情報を直接送信する」新技術 (2/2)

2025.09.10 11:30:22 Wednesday

前ページ角膜を迂回して「光を網膜に届ける技術」を開発中

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初の概念実証に成功!今後の臨床試験に期待

Xpanceo社は、角膜内インプラントにおける初の概念実証に成功したと報告しています。

それには、450×450ピクセルの解像度を持つディスプレイが使用されました。

現代のスマートフォンやテレビに比べると画素数は少ないですが、大きな文字や人の輪郭、障害物の位置など、日常生活に必要な最低限の視覚は確保できると期待されています。

もちろん今後は、さらなる小型化や高解像度化も目指されています。

そして、このディスプレイとXpanceo社の学投影システムが組み合わされ、5.6mmのパッケージを実現しました。

この技術が実現した背景には、いくつかの大きな技術的ブレークスルーがあります。

最近までマイクロディスプレイを角膜内に安全に埋め込むことは不可能だと考えられていました。

それでも研究チームの新しい技術(特許取得済み)により、この課題を突破。

さらに、Xpanceo社がスマートコンタクトレンズの開発で培った「無線通信・給電技術」を応用することで、外部スマートグラスからの映像データをリアルタイムかつ安定してディスプレイに伝送できるようになったのです。

現在、このインプラントは実際のヒトではなく、液体中やドナー角膜を用いた実験で「網膜への投影が可能」であることが示されています。

実験では比較的鮮明な映像を網膜に届けることに成功しました。

(実際の映像は『ニュースルーム』をご覧ください)

研究チームは今後2年以内の臨床試験開始を目指しており、デバイスの更なる小型化が進められています。

この技術が実現・普及すれば、世界中の角膜盲目患者に“新しい目”をもたらし、希望の光を届けることになるはずです。

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