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負傷者の脚を即切断するアフリカのアリ / Credit:Canva,ナゾロジー編集
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負傷した仲間の足を「即座に切り落とす」アリを発見!生存率が2倍に (2/2)

2025.10.27 06:30:23 Monday

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「即切断」がアリの生存率を2倍以上に高めていた

分析の結果、この「予防的切断」は極めて高い効果を持つことがわかりました。

細菌感染を受けた個体であっても、早め(0〜6時間以内)に切断すると死亡のリスクは大きく下がることが分かりました。

たとえば、1時間後の切断で死亡率が最大66%(低濃度)、51%(高濃度)低下しました。

一方、12時間を超えた後の切断では、死亡率低下の効果はほとんどなくなります。

つまり、「なるべく早く切断する」という素早い判断こそが、仲間の命を救う最善の方法であり、アフリカアリはその戦略で生存率を2倍以上に高めていたのです。

さらに興味深いのは、仲間のアリは「感染しているかどうか」を即座に見分けられないという点です。

体表の化学物質には、感染の有無による変化が24時間経過しないと現れません。

したがって、感染が広がる前に「とりあえず切っておく」という決断が選択されてきたのでしょう。

また、脚を切断された個体でも、寿命や巣での生活に大きな悪影響は生じていませんでした。

だからこそ、仮に「無駄な切断」だったとしても、やっておく方が全体の生存率を上げられるのです。

今回の研究は、「予防的な切断」というシンプルながらも極めて合理的な生存戦略が、アフリカ産アリの間で発達していることを明らかにしました。

彼らの本能に埋め込まれた「迅速な決断」が、彼らの種を守ってきたのです。

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