宇宙滞在は安全なのか?
人間の生殖能力への影響については、現状詳細な研究はまだ行われていません。しかし、男性宇宙飛行士は任務からの帰還直後に、配偶者を妊娠させることができたという例が存在しています。
女性宇宙飛行士の場合も、宇宙からの帰還後、17人の赤ちゃんを生んだ人物が存在します。
女性宇宙飛行士の場合、流産率が高いという報告もありますが、これは宇宙飛行士になるまでに非常に時間を要するため、宇宙滞在の影響よりも、むしろ年齢と関係が深いだろうと考えられています。
民間の宇宙旅行がもうすぐ実現すると話題になっている現代、宇宙滞在の影響は多くの人々にとって関心の高い問題です。
今回の研究報告は、宇宙滞在による繁殖能力や次世代への影響はない、という明るいニュースとなりましたが、より長い時間を宇宙で過ごした場合は、また違った結果が出る可能性もあります。
宇宙滞在の影響に関する研究はまだ始まったばかりです。こうした成果の積み重ねが、将来人類が宇宙へ活動領域を広げる際の重要な知見になります。その第一歩を日本の研究者たちが刻んだというのは、非常に誇らしいお話です。