大陸はなぜ動くのか?
パンゲア大陸は約2億8000万から2億3000万年前(古生代後期から三畳紀後期まで)の期間、形成されていた単一の大陸です。こうした現在より巨大な大陸は超大陸と呼ばれたりします。
ヴェーゲナーが大陸移動説を唱えた当時は、大陸を動かすほどの原動力がどこにあるのか明らかでなかったため、反対する意見も多く存在していました。しかし、こうした陸地の移動は、現在はプレートテクトニクス理論によって説明されています。
プレートテクトニクスは地下数十kmにある岩盤(プレート)の運動によって、地球の変動を説明する理論です。
地球は何枚もの硬い殻のようなプレートに覆われています。大陸移動は地球内部のマントルの対流によって、陸地の乗ったプレートがズレていくために発生しているのです。
こうして地球の陸地はダイナミックに移動して、現在の世界地図のような形になったのです。
そのため、超大陸の存在もパンゲア大陸が唯一のものではありません。そのもっと以前、約10億年前には超大陸ロディニアが、そしてさらに約18億年前には超大陸コロンビアが形成されていたと考えられています。
こうした事実は、地質学・古地磁気学の調査によって明らかとされているものです。
地球の岩石には、残留磁化として過去の地球磁場が記録されています。これを分析すると、地磁気の変化や大陸移動の様子を復元することができるのです。