今回の事件も感染しても咳が出ない患者がいた
感染が確認された人の中で、発症時と経過中に随時報告される最も一般的な徴候と症状は、咳(それぞれ54.5%と90.9%)、発熱(45.5%、75.8%)、筋肉痛(27.3% 、75.0%)、頭痛(21.2%、60.6%)。
数人の患者は後に下痢(18.8%)、吐き気(9.4%)、腹部のけいれんや痛み(6.3%)などの消化器症状を発症しました。
感染者のうち18.2%は重篤なウイルス性肺炎を引き起こし9.1%は呼吸不全に陥りました。
ですが特に注目すべきは、感染者の1割は感染から時間が経過しても、咳がなかったことです。
このことは、咳がなければ新型コロナウイルスに感染していないとする判断の危険性を示唆しています。
さらに、感染者の中にはこれらの症状を一切発症せず、匂いと味覚の喪失だけを経験した人も1人いました。
もし彼らが感染をただの風邪だと判断して外に出歩けば、被害はさらに拡散します。
今回の事件が、多くの人の教訓になることを願うばかりです。
報告内容はアメリカCDC(防疫当局)によってまとめられ、5月12日にCDCの週次レポートとして発表されました。
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6919e6.htm