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南極で見つかったカエルの化石が「 超大陸ゴンドワナ」の存在を証明! カエルが世界中にいる理由があきらかに (2/2)

2020.06.27 Saturday

前ページ横断不能な場所で見つかるのはなぜ?

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南極大陸はかつて「架け橋」となっていた

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チリ原産のカエルの骨(紫)とオーストラリア原産のカエルの骨(青、緑)/Credit:nature

その根拠となるのが、大陸の分裂と移動です。

かつて地球上の大陸は、互いにひとつに繋がった超大陸・パンゲアを形成していました。それが約1億8000万年前に、北のローラシアと南のゴンドワナに分裂し始めます。

さらに、ゴンドワナは、6500万年前頃から、今日の南アメリカ・アフリカ・オーストラリア・インド・南極へと分かれていきました。

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Credit: ja.wikipedia

その分裂初期、南極大陸は、オーストラリアと南アメリカを中継する架け橋だったのです。つまり、当時のカエルは、オーストラリア〜南極〜南アメリカへと移動可能だったと考えられます。

そして、大陸の移動が進み、二度と元の大陸に戻れなくなると、それぞれの地で違う道を歩んでいったのでしょう。南極で見つかったカエルの化石は、まさしくゴンドワナの分裂と移動の事実を裏付けています。

また、カエルの化石は、南極が寒冷化する以前の環境についても教えてくれます。研究チームによると、カエルが生きた当時の南極は、温暖で湿潤な気候に、年間降水量がおよそ900ミリに達していたとのことです。

不運にも南極に残ったカエルは、その後の寒冷化を生き伸びることができず、絶滅していきました。

しかし、かつての南極には、このようなユートピアが広がっていたと思われます。

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Credit:nature

研究の詳細は、4月23日付けで「Scientific Reports」に掲載されました。

First fossil frog from Antarctica: implications for Eocene high latitude climate conditions and Gondwanan cosmopolitanism of Australobatrachia
https://www.nature.com/articles/s41598-020-61973-5

「超大陸パンゲア」に現代の国境が描かれた画像がスゴイ

reference: popsci / written by くらのすけ
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