新たらしいブラックホールの描く未来
今回示された新しいブラックホールのイメージでは、通常の星のようにブラックホールが表面を持つため、従来の「吸い込まれたら脱出不可能なブラックホール」とは異なる信号が検出できる可能性があります。
これは観測技術が向上すれば、ブラックホールの観測から今回の理論が検証できることを意味しています。
さらに内部構造を持つブラックホールが、元の物質の情報をどのように保存し、戻してくるかが今回の理論から明らかにされれば、遠い未来にはブラックホールを情報ストレージとして活用できる、という可能性も語られています。
さすがにブラックホール情報ストレージは壮大過ぎてよくわかりませんが、見えないブラックホールは、私たちがこれまでイメージしていたものとは、まるで異なる存在のようです。
一体ブラックホールの真の姿とは、どのようなものなのでしょうか?
それが明らかにされる日は、近いのかもしれません。
今回の研究は、理化学研究所の横倉祐貴氏と京都大学大学院の川合光教授の共同研究チームより発表され、論文は宇宙の原理に焦点を当てたオープンアクセスのオンライン科学雑誌『Universe』に6月4日付けで掲載されています。
https://doi.org/10.3390/universe6060077
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