この技法を使えば理論上、全ての臓器が印刷できる
今回の研究で作られた心臓のマウスの心臓と同じくらい大きさ(1.5cm)に設計されていました。
研究者は今後、この印刷された心臓をマウスの血管系と繋ぐことで、生体内でも心臓として働くかを確かめる予定です。
そして最終的には、3D印刷技術により作成された人工臓器(オルガノイド)を、臓器移植のスタンダードにするとのこと。
もし今回の成果がヒトの細胞を材料にした、脳の3D印刷へと応用できる場合、既存の脳オルガノイドよりも高密度の神経細胞を持った、より大きなヒトの脳を印刷可能になります。
さらに細胞の分化過程を制御できれば、小脳から大脳皮質まで供えたより完璧な脳となります。
また3D印刷によって自在に組み立て可能な心筋細胞は、工学の分野でも様々な応用が可能でしょう。
今回は心臓の形が作られましたが、将来的にはバネのような金属部品の代替にもなるかもしれません。
研究内容はアメリカ、ミネソタ大学のMolly E. Kupfer氏らによってまとめられ、5月31日に学術雑誌「Circulation Research」に掲載されました。
https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCRESAHA.119.316155
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