歩行パターンから非常に初期の四脚脊椎動物だったと明らかに
分析の結果、これは四脚脊椎動物のもっとも古い足跡だとわかりました。
特徴的な足跡のパターンは、この生き物が砂丘を斜めに登って行ったためだと推測されます。このときこの生き物は側面歩行を行っていたようです。
これは四脚の動物が見せる片側の脚が連続して動き、その後反対側の脚が追従して同じように動く歩き方で、イヌやネコなども、ゆっくり歩くときこの動き方を見せます。
この足跡の化石は、脊椎動物の歴史の非常に早い段階から、この歩行方法が実行されていたことを示す記録です。
この歩き方を実行した理由が、斜面の勾配によるものなのか、風の影響なのかはわかりませんが、足跡の特徴は3億1300万年前に砂丘地帯だったこの場所に、有羊膜類が住んでいたということを示唆しています。
有羊膜類は両生類から進化した、完全に陸生に対応した生物で、完全な肺の呼吸器官を持ち殻のある卵を陸上で生みます。
爬虫類や哺乳類はここから派生して進化したと考えられています。
今回その痕跡が発見された地層は、有羊膜類が登場したと考えられる年代より800万年も古いものだったといいます。
これは古生物学の歴史に修正を迫る新発見なのです。