海王星型惑星とはどういう惑星なのか?
惑星のタイプは、私たちの太陽系の成り立ちから分類ができます。
生まれたての恒星の周りには、多くの惑星の元になる塵が回っています。これは太陽からの距離に応じて、岩石の塵と、氷の粒がくっついた塵に分けられます。
太陽に近ければ熱で氷が溶けてしまうため岩石が多くなり、離れると氷の粒が核になっていきます。この境目は雪線と呼ばれます。
惑星の形成では太陽から遠い場所ほど大きな惑星が生まれやすくなります。これは太陽から遠いほうが、恒星の重力的な影響を受けにくく、より広い領域から材料を集めやすくなるためです。
太陽に近い場所では、地球や火星など小さくて岩石主体の惑星で地球型惑星(岩石惑星)が形成されます。これは比較的小さい惑星のため、ガスを大量に捕獲することはありません。
それより離れた場所には、大きな惑星を核に円盤のガスを大量に捕獲した木星や土星のような巨大ガス惑星(木星型惑星)ができます。
さらに太陽から遠い領域では、惑星の材料の密度が低くなるため惑星形成に時間がかかるようになります。原始太陽系円盤のガスは1000万年ほどで散逸しなくなってしまうため、ここで生まれる惑星は巨大ですが木星のように大量のガスは捕獲できません。
しかし太陽から遠い寒いこの領域では、凍りついた水やメタンが岩石とともに大量に集められます。こうして形成されるのが巨大氷惑星(海王星型惑星または天王星型惑星)です。
このため太陽に近い領域には、基本的に海王星型惑星が存在することはありません。こうした領域は「ネプチュニア砂漠」という呼び方をされています。