ナノサイズの鉄粒子は未知の触媒現象を起こしていた
マイクロ波で加熱された金属粒子が、プラスチックからカーボンナノチューブを作り出す過程は、上の図のようになります。
マイクロ波が金属粒子を加熱すると、熱が粒子からプラスチックに伝わり、プラスチックを構成する炭素と水素の結合(C-H)が破壊され、純粋な炭素と水素が生成されるのです。
また炭素の生成と析出が続くと、炭素は金属粒子(特に鉄粒子)の表面を滑るように移動しながら、円筒状のカーボンナノチューブに結晶化していきました。
この過程が事実ならば、マイクロ波照射によって鉄粒子が加熱された結果、なんらかの分極が鉄粒子に発生し、カーボンナノチューブを連続的に生み出す、未知の触媒プロセスが働いていることを意味します。