カーボンナノチューブは空気分子を加速して放出する
なぜ樹脂ディスクにカーボンナノチューブを塗ると浮くのか?
その理由はまず最初に、光が下から照らされると、底面に塗られたカーボンナノチューブは光を吸収して温度が周りの空気よりも高くなります。
このとき、周囲の空気分子が温められたカーボンナノチューブ塗装に触れると、塗装の熱が空気分子にもつたわって、空気分子のエネルギーはカーボンナノチューブからもらった温度のぶんだけ上昇します。
そして温度があがった分子は、運動エネルギーが増して動きが早くなります。
さらに加速した空気分子はカーボンナノチューブ塗装内部で乱反射を起こし、より多くのエネルギーを得て加速し、最終的には下方向に向けて逃げていきます(上方向はフィルムで塞がれている)。
つまり、下からの光が底面のカーボンナノチューブ層を加熱し、その熱が底面に触れた空気の運動エネルギーを増加させ、乱反射のすえ、下方向に向けての放出することでフィルムを浮かせられるのです。