4.認知的な負荷が増大する
4つ目は、ビデオ通話によって、認知的負荷が過剰になることです。
これは先ほどの話にも繋がりますが、私たちの会話は、相手の表情や手の動きを一つの情報(ボディランゲージ)として読み取ります。
それは、自分が相手に情報を伝える場合も同じです。
しかし、画面のフレームに制限されると、ボディランゲージは極端に減り、情報のやり取りを会話のみに大きく頼る必要があります。
ベイレンソン氏は「通常会話では、ジェスチャーといった非言語的なコミュニケーションが自然に成り立っています。
しかし、ビデオ通話は、言葉という純に思考的なものに強く依存し、ボディランゲージを使う場合でも、意識的に大げさに(画面に映るように)しなければなりません。
これが私たちに過剰な認知的負荷を与えることに繋がるのです」と指摘します。
この解決策として、氏は「音声通話の機会を増やすことで、ボディランゲージに煩わされることも減り、認知的ストレスも軽減される」と述べています。
ベイレンソン氏によれば「以上の問題には、自分で対処できる部分もあれば、ビデオチャットのツール自体に改変を加えるべき部分もある」とのこと。
コロナ時代に心の健康を損なわないためにも、ビデオ通話との付き合い方を考え直す必要があるかもしれません。