掻きむしった皮膚から寄生虫が湧き出す芽殖孤虫の全ゲノムが解読される
掻きむしった皮膚から寄生虫が湧き出す芽殖孤虫の全ゲノムが解読される / Credit:Canva . ナゾロジー編集部
biology

致死率ほぼ100%、皮膚から湧き出す「最凶の寄生虫」の全ゲノムを解読 (4/4)

2024.07.23 Tuesday

前ページ分裂が盛んなメデューサ型は未知のタンパク質を分泌している

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100年前の名医がサジを投げた伝説の奇病に挑む

今回の研究により芽殖孤のゲノムが明らかになりました。

現在、芽殖孤虫の感染に対しては有効な治療薬が存在せず、外科的な摘出手術のみが確実な治療法となっています。

しかしゲノムが解析されたことにより、標的とすべき芽殖孤虫の弱点も明らかになり、新薬開発につながると期待されます

またゲノム解析は、芽殖孤虫がどのような過程をへて誕生したかという、進化的疑問を解決する第一歩になります。

伝説の奇病、芽殖孤虫の不思議が解き明かされる日は近いのかもしれません。

※この記事は2021年6月公開のものを再掲載したものです。

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致死率ほぼ100%、皮膚から湧き出す「最凶の寄生虫」の全ゲノムを解読 (4/4)のコメント

通りすがり

遺伝子の異常に起因する成熟障害と無限増殖、細胞レベルではこれは腫瘍細胞に相当しますが、この寄生虫は言ってみれば個体レベルで腫瘍細胞になってしまったような生き物でしょうか。となれば、寄生された宿主は、外因性の腫瘍に罹患したような状態に相当するんですかね。
癌に使われる最近の分子標的化学療法剤(〇〇キナーゼ阻害剤)なんかが意外と寄生虫の増殖抑制に効いたりするかもしれないですね。

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