進む合法化と懸念
現在カリフォルニア州の議員たちは「遺体を有機物として土に還すこと」を認める法案を検討中であり、将来的には人間の堆肥化が1つの選択肢として認められるかもしれません。
もし、カリフォルニア州の住民全員が死後の堆肥化を選択した場合、それによって節約されるCO2は、1年間で22万5000世帯(サンフランシスコの半分以上)の電力を作り出す際に排出されるCO2量と同等だと言われています。
そしてこれはカリフォルニア州初めての試みではありません。
既にワシントン州では、2020年に自然有機還元が合法化されています。
人間からできた土を家族に与えたり、森林で使用したりすることが可能なのです。
またコロラド州も同様の法律を制定していますが、人が食べる作物の栽培に人間堆肥を使用することは認められていません。
そして現在、カリフォルニア州と同じく、デラウェア州、ハワイ州、バーモンド州でも合法化が検討されているとのこと。
もちろん、すべての人が新しい埋葬方法に賛成しているわけではありません。
「故人への敬意に欠けている」また「感情的な距離を生み出してしまう」との懸念もあるのです。
いずれにせよ、今後も「1つの選択」として人間の堆肥化が多くの州で検討されていくでしょう。