社交不安症と暴露療法

社交不安症(SAD)の改善には、暴露療法(ばくろりょうほう)が用いられることがあります。
これは患者が不安や恐怖を感じる状況を実際に体験し、徐々に慣れていくための治療法です。
SAD患者の場合は医師の指導の下、人前で挨拶をするなど、緊張しやすい場面に少しずつ直面してもらったりします。
そして今回研究チームが行ったのが、VR上での暴露療法です。
現実世界ではなく仮想世界での体験が、患者にどのような影響を与えるか調査したいと考えたのです。
またSAD患者は、「自己参照処理(英文:Self-referential processing)」に偏りがあります。
自己参照処理とは、自分が何かを実践しているイメージを行う脳の処理のこと。
SAD患者は、自分に対してひどく否定的だったり、ネガティブな出来事を繰り返し考え続ける(反芻思考)傾向があるのです。
そのためチームは、VR療法の効果を判断するため、自己参照処理を司る脳領域を観察することにしました。





























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