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Credit: canva
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世界初「車いす利用者」が宇宙飛行に成功

2025.12.22 12:00:52 Monday

もし「宇宙飛行士になりたい」という夢を抱いたとき、事故で歩けなくなったら、その夢は終わってしまうのでしょうか。

ドイツ出身のエンジニア、ミカエラ・ベントハウスさん(33)が、まさにその問いに答える出来事を成し遂げました。

このほど、民間宇宙企業ブルーオリジン(Blue Origin)の準軌道飛行で、車いす利用者として世界で初めて宇宙に到達し、無事に帰還したのです。

First wheelchair-using astronaut touches down after ride to edge of space https://www.theguardian.com/science/2025/dec/20/first-wheelchair-using-astronaut-blur-origin-rocket Engineer becomes first wheelchair user to go to space https://www.bbc.com/news/articles/c5y9z0g7lleo

事故で絶たれた夢が「オンラインの一通」で動き出す

ベントハウスさんは7年前、マウンテンバイク事故で脊髄を損傷し、歩行ができなくなりました。

それは本人にとって、宇宙への夢が現実的に消えた瞬間でもありました。

「障害のある人が宇宙に行った前例がない」と感じ、宇宙飛行は自分には無理だと思ったと語っています。

ところが彼女はそこで諦めず、引退した宇宙開発エンジニアにオンラインで連絡を取ります。

相手は、元スペースエックス(SpaceX)の幹部で、ドイツ生まれのハンス・ケーニヒスマン氏です。

ベントハウスさんは「私のような人でも宇宙飛行士になれますか」と率直に尋ねました。

この問いかけが、状況を動かしました。

ケーニヒスマンさんは、彼女の意志に背中を押されたと語り、飛行の実現に向けた調整や準備を支援します。

こうして、ジェフ・ベゾス氏が創設したブルーオリジンによる、10分間の準軌道飛行が具体化していきました。

次ページ10分の飛行で「宇宙は誰のものか」が変わる

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