植物はどうやって進化した?
植物の起源は、先カンブリア時代に出現した藻類(そうるい)にあります。
藻類は水中に存在し、葉や根、茎などの区別がありませんでした。
それから約4億7000万年前のオルドビス紀に藻類の一部が陸に上がり、コケ植物が誕生します。
約3億5000万年前の石炭紀に突入すると、植物として初めて葉や根、茎を持ったシダ類が大繁栄します。
栄養分を効率的に取り込むシステムを進化したため、水辺から離れて生活できるようになりました。
次に、約2億9000万年前のペルム紀に、ようやく種を持つ植物が生まれます。裸子植物です。
それ以前はすべて胞子で繁殖しましたが、裸子植物の登場により、種を遠方に飛ばすことで、生息範囲を大きく広げました。
被子植物は裸子植物と違い、胚珠(はいしゅ、種子になる部分)が子房に包まれており、子房はのちに果実へと成長します。
種入りの果実を動物に食べてもらうことで、さらに遠方まで生息域を広げることに成功しました。
問題は、被子植物の出現時期です。
先に述べたように専門家らは、白亜紀前期の1億3000万年前より後のことと考えてきました。
それはダーウィン(1809-1882)の頃からです。
ところがダーウィンは「被子植物の誕生が1億3000万年前より以前でないなら、わずか2〜3000万年の間に、一体どうやって地球の生態系を支配することができようか」と疑問を抱きました。
残念ながら、ダーウィンの望む答えは、生涯を終えるまで見つかりませんでした。
しかしここ数年で、いくつかの重要なピースが中国で見つかり始めているのです。