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Credit:Canva . ナゾロジー編集部
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ADHDは使わない物を積み上げる「買いだめ障害」を発症しやすいと判明! (2/2)

2024.09.14 Saturday

前ページ使わない物を積み上げる「買いだめ障害」

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買いだめ障害とADHDの関連

特に研究者たちが着目したのはADHD(注意欠陥・多動性障害)との関係です。

買いだめ障害は以前、強迫観念が原因で発生すると考えられていましたが、研究者たちが患者たちのデータを分析すると、不思議なほどADHDを併発しているケースが多くみられたからです。

そのため研究者たちは新たに「買いだめ障害」とADHDの関係を調べるための調査を行うことにしました。

調査にあたってはADHDの患者と一般の参加者とをつのり「買いだめ」の傾向がどれだけ強いかを測定しました。

結果、普通の人々のなかで「買いだめ障害」を発症している割合が2%に過ぎないのに対して、ADHDの患者では発症率が20%に及ぶことが発見されます。

またADHDの主な症状である不注意レベルが「買いだめ障害」の重症度と一致していることも明らかになりました。

この結果は、ADHDの人々は通常の人々に比べて「買いだめ障害」を発生させやすいことを示します。

研究者たちはADHD患者にみられる報酬系の異常が、物品の異常な所有に連動している可能性があると推測しています。

ADHDの世界的な有病率は3.4%と報告されており、決して珍しい症状ではありません。

もし本やゲームなどを、使用する目途がたたなほど大量に所有しているのならば一度、ADHDの診察を受けてみるのもいいでしょう。

※この記事は2022年3月公開のものを再掲載しています。

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