空飛ぶクルマ会社のCEOが「サブマシンガンを搭載したロボット犬」を公開する
武器を搭載したロボット犬が話題になったのは、今回が初めてではありません。
2021年10月に、ロボット開発企業「Ghost Robotics」が四足歩行ロボットVisionの最新バージョンを発表したのです。
そのロボット犬には、射程距離1.2kmの6.5mm狙撃ライフルが装備されていました。
そして似たようなロボット兵器の動画が、アタマノフ氏の名義で、2022年3月にYouTubeで公開されました。
ロボット犬自体(銃を除く)は、中国のロボット開発会社「Unitree Robotics」のものであり、約3000ドル(約40万円)でオンライン販売されている、誰でも購入が可能な製品です。
そしてこのロボット犬の背中に装着されている武器は、ロシアで作られているサブマシンガンの一種「PP-19 Vityaz」だと思われます。
動画の中では、ロボット犬が的に向けて射撃している様子が映し出されています。
これが軍事侵攻に利用されるなら、まさに殺戮兵器として多くの人々の命を奪うことになるでしょう。
とはいえ動画だけを見ると、ロボット犬はサブマシンガンの反動を大きく受けており、兵器としての制御プログラムが組み込まれていないように思えます。
アタマノフ氏のFacebookからすると、彼は軍事機器で遊ぶことが好きなようです。
ですから今回も、「本気で戦争の道具を開発した」というよりも、彼の趣味の一環として公開された可能性が高いでしょう。
しかし今回のポイントは、ロボット犬会社や武器会社のCEOではなく、空飛ぶクルマ会社のCEOがこの映像を投稿したことにあります。
ロボット犬の専門家でなくとも、いくらかの財力と技術力があれば、ロボット兵器を生み出せるという証明になっているのです。
日本では自作した銃を使った事件が問題となっていますが、今後は倫理観を失った個人が、銃とロボット犬を購入して組み合わせ、人々を襲うことも十分にあり得るでしょう。
少し前までロボット兵器は小説と映画の中だけの存在でしたが、既に個人で扱えるレベルにまで敷居が下がっています。
近い将来、戦争にロボット犬が投入されるとしても、技術的にはなんら不思議なことではありません。