三葉虫を狙うと逆にケガをした
研究チームはまず、バージェス頁岩から出土した約5億800万年前の化石をもとに、アノマロカリスの3Dイメージを作成しました。
さらに現代のウデムシやサソリモドキと比較しながら、複数の関節に分かれたアノマロカリスの付属肢がどれほどの可動域を持っていたか、強度はどれくらいであったかなどを検証しています。

するとアノマロカリスの付属肢は、かなり柔軟に曲げたり伸ばしたりすることが可能で、獲物を捕らえるのには問題ないことが分かりました。
ところが三葉虫のような硬い獲物をつかむシミュレーションで、その応力(外力が加わった際に物体内に生じる抵抗力)やひずみ(外力によって物体が変形した割合)を調べた結果、三葉虫の殻ではなく、確実にアノマロカリスの付属肢の方が破損することが示されたのです。

三葉虫などの殻は結晶質炭酸カルシウムで出来た生体鉱物で、岩と同等の硬さがあったと考えられています。
このことから、アノマロカリスが鉱物化した外骨格を持つ生物を攻撃した場合、彼ら自身の付属肢の方が折れた可能性が高いと考えられるのです。
その一方で、計算流体力学の手法でアノマロカリスの遊泳能力を調べてみると、付属肢をまっすぐ伸ばすと水の抵抗力が最小化され、かなりの遊泳速度が出たと推定されています。
トップスピードで泳ぐときは、スーパーマンのように2本の付属肢をまっすぐ前に伸ばしていたのでしょう。

このような素早い遊泳能力は、海底に潜む甲殻類を追うためには必要がないため、ここからもアノマロカリスはもっと別の獲物を狙っていた可能性が示唆されるのです。
以上を踏まえた上でチームは、アノマロカリスは三葉虫のような硬い獲物を狙うことはなく、すばやい遊泳能力を活かして海中を泳ぐ柔らかい生き物を捕食していただろうと結論しました。
その獲物の一例として、カンブリア紀にはすでに存在したクラゲを代表とする有櫛(ゆうしつ)動物、それからネクトカリス(Nectocaris)という現代のイカのような軟体動物、またオタマジャクシのような見た目の古虫動物(Vetulicolian)が挙げられています。

ビックネル氏はこう話しています。
「これまでの仮説では、アノマロカリスにとってバージェス頁岩から出土した生物相はバイキング料理であり、好きなものを何でも食べていたとされていました。
しかしカンブリア紀の食物ネットワークは、従来考えられていたより遥かに複雑だったと思われます」
アノマロカリスは確かに一流の捕食者だったでしょうが、どうやら硬い食べ物はお断りだったようですね。
























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