水が蒸発する仕組み
まずは水が蒸発する仕組みについておさらいしておきましょう。
液体の水は分子同士がゆるく結びついて動き回っている状態です。
それに対し、蒸発した水、すなわち水蒸気の状態では分子は完全にばらばらになり動き回っています。
常に動き回っている液体の水分子は水面付近にくると空気中に飛び出してしまうことがあります。
これが水の「蒸発」です。
液体であれば水分子は動いているので、量は多くないものの常温でも蒸発が起こります。
さらに液体の水に熱エネルギーが加わると、分子の運動が激しくなるので飛び出す分子が多くなります。
つまり、温度が高くなると蒸発速度が上がるのです。
蒸発速度はそのほか空気の条件(気圧や気温など)によっても変わってきますが、空気の条件が同じであれば蒸発速度は水温を変数とした式で表すことができます。
しかし、近年このような計算式で計算した蒸発量と、実際の蒸発量が大きく異なる現象が各所で確認されました。