ウシがウシを食べて広がる「狂牛病」
一時期、狂牛病(正式名称は「牛海綿状脳症」)が大きな話題を呼びました。
これは1986年、イギリスで最初に報告されたウシの病気であり、狂牛病にかかったウシは、脳の中に空洞ができてスポンジ状になります。
潜伏期間は数カ月から数年であり、発症後は、異常行動・運動失調(群れから離れたりけいれんを起こしたりする)などの神経症状を示し、2週間~半年で死に至ります。
この狂牛病が蔓延した原因は、簡単に言うと、「ウシがウシを食べること」でした。
そもそも狂牛病は、健康なウシも持っている「プリオン」というタンパク質が異常化したものによって生じたと考えられています。
そして狂牛病のウシを原料とした肉骨粉を、他のウシにエサとして与えたことで多くのウシが狂牛病に感染しました。
世界ではこれまでに19万頭あまり(うちイギリスで約18万5000頭)の狂牛病のウシが見つかっています。
そして現在、全く分野の異なるAIの世界で、狂牛病に似た恐ろしい現象が生じ始めています。