見えない敵・菌やウイルスはどうやって確かめるのか?
細菌やウイルスの存在は肉眼で確認できないため、研究機関や企業では多様な検査手法が用いられています。
なかでも代表的なのが「培地への塗布」と「PCR検査」です。
「培地への塗布」は古典的な手法です。
ドアノブやテーブルなどを滅菌綿棒で拭き取ってサンプルを採取し、栄養のある寒天培地に広げます。
もし生きている菌が多ければ、時間の経過とともに培地上にコロニーと呼ばれる集合体が現れます。
その数を比較すると、抗菌加工をしていない場合と抗菌加工をしている場合で一目瞭然の差が出ます。
![菌が付着していると培地上にコロニー(白い集団)が増える](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/002_e-900x600.jpg)
一方、ウイルスなどの場合はウイルス遺伝子を増幅し、存在量を定量化する「PCR検査」を実施することが多いです。
とりわけヒトに感染するウイルス(新型コロナウイルスなど)を検証する場合、増殖や感染力の有無を厳密に調べることが可能です。
病院や公共施設などでドアノブ・テーブルを定期的に拭き取り、長期的な変化を観察するケースも多く見られます。
こうした試験で、抗菌、抗ウイルスという表示が科学的に裏づけられているかどうかを数値データで示すことができます。
肉眼では見えない微生物も、培地観察や遺伝子検出によって可視化されれば、本当に菌やウイルスが減っているかを客観的に判断できるのです。