お金を貯められる人の脳 vs. 浪費しやすい人の脳
神経経済学の研究によると、金銭的な意思決定に関わる脳の領域の一つに 前頭前野(Prefrontal Cortex) があります。
前頭前野は、理性的な判断や計画性、自己コントロールを司る部分です。
成功者は、この前頭前野が特に発達しており、 目先の欲求よりも長期的なリターンを優先する傾向が強いことが分かっています。
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お金を貯められる人の脳
その特徴は次のようなものです。
- 「今すぐ1万円もらう」よりも「1ヶ月後に1万2000円もらう」選択をする。
- 衝動買いを抑え、計画的に資産を増やす。
- 短期間の損失に動じず、冷静に投資を続ける。
例えば、太郎さんという会社員がいます。
彼は毎月の給料の一部を慎重に貯蓄し、定期的に投資へ回す計画を立てています。
週末に友人から「最新のスマホがセール中だから買い替えよう」と誘われますが、太郎さんは冷静に考えます。
「今のスマホもまだ十分使えるし、そのお金を投資に回せば将来的にもっと大きなリターンが得られるかもしれない」そう判断して、購入を見送るのです。
このように、お金を使う際、一旦立ち止まって長期的な視点を持つことができるのが、成功者の脳の特徴です。
浪費しやすい人の脳
一方で、浪費しやすい人は 大脳辺縁系(Limbic System) の活動が強いことが分かっています。
大脳辺縁系は 本能的な欲求や感情のコントロール に関わる部分であり、例えば「今すぐ欲しい」「楽しいことをしたい」「リスクを考えず衝動的に行動する」といった反応を引き起こします。
そのため、当てはまる人には次のような特徴があります。
- 短期的な満足を優先してしまう。
- SALEや限定商品に飛びつきやすい。
- 目の前のお金をすぐ使ってしまう。
例えば、花子さんはボーナスをもらったその日のうちに、デパートで見つけたブランドバッグを即決で購入します。
「限定商品だから、今買わなきゃ損!」と感じたのです。
しかし、その後すぐにクレジットカードの請求を見て後悔します。
「旅行に行くために貯金しようと思っていたのに…」と嘆きますが、後の祭りです。
このように、長期的な計画を忘れて衝動的にお金を使うことが浪費しやすい脳の特徴です。
この違いが、 貯蓄や投資が得意な人と、浪費してしまう人の差 を生み出しているのです。