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お金持ちになる人の脳は何が違う?経済学と神経科学が明かす成功の法則

2025.02.23 20:00:58 Sunday

経済学と神経科学が示す意外な事実

「成功者の考え方を真似すれば、お金持ちになれる」

こうした言葉をよく耳にしますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

成功者と一般の人では、単に行動の違いだけでなく 脳の使い方 にも決定的な違いがあるという研究結果が報告されています。

それによるとお金持ちになりやすい人は 脳の特定の部位が活発に働く傾向があるというのです。

こうした発見は、神経経済学(Neuroeconomics)と呼ばれる新しい研究分野の成果の一つ。

神経科学と経済学の視点を融合し、お金の使い方や意思決定の仕組みを科学的に解明しようという試みです。

では、お金持ちの脳は具体的にどう違うのでしょうか?

そして、その考え方を身につけることはできるのでしょうか?

神経経済学と意思決定: 心理学,神経科学,行動経済学からの総合的展望 (認知心理学のフロンティア) https://amzn.to/41lttuf
Separate Neural Systems Value Immediate and Delayed Monetary Rewards https://doi.org/10.1126/science.1100907 Neural Systems Responding to Degrees of Uncertainty in Human Decision-Making https://doi.org/10.1126/science.1115327

お金を貯められる人の脳 vs. 浪費しやすい人の脳

神経経済学の研究によると、金銭的な意思決定に関わるの領域の一つに 前頭前野(Prefrontal Cortex) があります。

前頭前野は、理性的な判断や計画性、自己コントロールを司る部分です。

成功者は、この前頭前野が特に発達しており、 目先の欲求よりも長期的なリターンを優先する傾向が強いことが分かっています。

Credit:Created by AI with assistance from ChatGPT

お金を貯められる人の脳

その特徴は次のようなものです。

  • 「今すぐ1万円もらう」よりも「1ヶ月後に1万2000円もらう」選択をする。
  • 衝動買いを抑え、計画的に資産を増やす。
  • 短期間の損失に動じず、冷静に投資を続ける。

例えば、太郎さんという会社員がいます。

彼は毎月の給料の一部を慎重に貯蓄し、定期的に投資へ回す計画を立てています。

週末に友人から「最新のスマホがセール中だから買い替えよう」と誘われますが、太郎さんは冷静に考えます。

「今のスマホもまだ十分使えるし、そのお金を投資に回せば将来的にもっと大きなリターンが得られるかもしれない」そう判断して、購入を見送るのです。

このように、お金を使う際、一旦立ち止まって長期的な視点を持つことができるのが、成功者の脳の特徴です。

浪費しやすい人の脳

一方で、浪費しやすい人は 大脳辺縁系(Limbic System) の活動が強いことが分かっています。

大脳辺縁系は 本能的な欲求や感情のコントロール に関わる部分であり、例えば「今すぐ欲しい」「楽しいことをしたい」「リスクを考えず衝動的に行動する」といった反応を引き起こします。

そのため、当てはまる人には次のような特徴があります。

  • 短期的な満足を優先してしまう。
  • SALEや限定商品に飛びつきやすい。
  • 目の前のお金をすぐ使ってしまう。

例えば、花子さんはボーナスをもらったその日のうちに、デパートで見つけたブランドバッグを即決で購入します。

「限定商品だから、今買わなきゃ損!」と感じたのです。

しかし、その後すぐにクレジットカードの請求を見て後悔します。

「旅行に行くために貯金しようと思っていたのに…」と嘆きますが、後の祭りです。

このように、長期的な計画を忘れて衝動的にお金を使うことが浪費しやすい脳の特徴です。

この違いが、 貯蓄や投資が得意な人と、浪費してしまう人の差 を生み出しているのです。

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