6時間で建設可能!3Dプリンター駅舎のメリットとは
新しい駅では、従来の木造建築の「味わい深さ」は無くなるものの、他の面で将来を見据えた大きなメリットがあります。
そもそも3Dプリンターによる駅舎建設は、従来の工法とは大きく異なります。

木造建築では、柱や梁を組み立て、板材や瓦を組み合わせて建設されます。
熟練した職人の技術が求められ、細かい調整が必要となるため、建設には多くの時間と手間がかかります。
また、木材の特性上、湿気や気温の影響を受けやすく、定期的なメンテナンスが欠かせません。
一方で、3Dプリンターを用いた建設では、材料を削ったり加工したり必要も、型枠を作る必要がありません。
最新のプリンター技術を用いて、直接コンクリートを積み重ねるように出力することで駅舎の様々なパーツを作成できます。
あとはそれらを現地に搬入して組み立てるだけであり、この方法によって職人の手作業を大幅に減らし、工期を短縮させることができます。

また3Dプリンター建設は設計の自由度が高く、曲線や複雑な形状のデザインにも対応できます。
加えて、3Dプリンターによる建設物は、木材と異なり、耐久性や耐火性に優れたコンクリートを使用するため、メンテナンスの手間も大幅に軽減されます。
こうした違いを考えると、3Dプリンターによる駅舎建設が、コスト面や建設スピードの面で大きなメリットをもたらすと分かります。
今回の初島駅のプロジェクトは、あくまで第1弾です。
JR西日本では、今後もこの技術の実用性を検証し、他の駅への展開を検討していく予定です。
また、この技術が発展すれば、駅舎だけでなく、駅周辺の設備にも3Dプリンターを活用できる可能性があります。
将来、駅舎は3Dプリンターで作られるのが当たり前の時代がやってくるかもしれませんね。