「たった数日」で記憶力低下、“回復の道”も明らかに

今回の研究が明らかにしたのは、ジャンクフードの悪影響が「体重増加や糖尿病になる前」、つまり食べ始めてわずか数日の段階で、脳に先行して現れるという点です。
これまで肥満や生活習慣病と認知症リスクの関係は知られていましたが、「食べた直後」から脳の記憶回路がダメージを受けるとは、多くの専門家も驚きをもって受け止めています。
しかし希望もあります。
チームは、脳のグルコース濃度を人工的に回復させたり、食事パターンを「断続的断食(インターミッテント・ファスティング)」に切り替えたりすることで、過剰に活性化した神経細胞が正常な働きを取り戻し、記憶力も改善することを発見しました。
このことから、「食生活の改善」や「適度な断食」といった身近な工夫が、ジャンクフードによる脳ダメージの“回復”につながる可能性が示唆されます。
また、高脂肪食が続くことでアルツハイマー型認知症などのリスクも高まることが予想されますが、早期からの生活改善や介入が“脳の健康”を守る重要なカギであると考えられます。