■子供からネット上の大人まで幅広く愛されている「子供科学電話相談」が4月からレギュラー化
■それに先立ち3月21日(祝)に特別番組「春から!子ども科学電話相談」が放送される
■番組中では「人にはどうして好き嫌いがあるのか」という質問が出た
NHK子供科学電話相談は、夏休みと冬休みに開かれる人気のラジオ番組ですが、なんとこの春からレギュラー化され毎週日曜日の朝に放送されることになりました。
それに先立ち今週木曜日の21日、春休み特別号と称して特別番組が放送。その中で、人の心理についての興味深い質問が寄せられていました。
私たちに好き嫌いがあるのはなぜ?
「にんげんには、どうして、きらいなものがあるのですか?
りんごがすきです」
スルドイ質問ですね。
記事を読んでいる皆さんも”好き嫌い”やその理由はあっても、どうして「好き嫌い」があるのか疑問に思ったことは少ないんじゃないでしょうか?自分の好きな食べ物からこんな質問が飛び出すなんて、将来有望です。
これに答えたのは公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀(きくのり)教授。心と体を専門に研究をしています。
先生は最初に、好き嫌いが「誰かに対する評価」ではなく「物に対する好み」についての質問と確認した上で
リンゴを見たら普段どう思ってる?
と質問します。さすが先生、自分の体験を噛み砕いてから説明をしようとする素晴らしいアプローチですね。
「食べたいと思う」という質問者の回答でさらに先生は切り込みます。
人の脳内にはそういうものに余計に近づきたい、近付こうとすることを起こさせる仕組みがあるんですよ。
脳ってわかる?すっごい奥の方に腹側被蓋野、側坐核(ふくそくひがいや そくざかく)って、「食べたら美味しいなぁ」と思うと活性化して、「美味しいと思うものを食べるように、そっちへ行きたい気持ちになる」仕組みがあるんですよ。
なるほど、そんな仕組みがあったんですね。
リンゴの他にも大学芋(好みがシブいですね)の例も合わせてお話をした後、先生は刺激的なお話を始めました。
そんなに好きじゃないやつだと活性化しないけど、好きじゃないやつの時に電気刺激を与えると好きになっちゃう
電気刺激で「好き」を操作できる……やろうと思えばピーマンも大好きにさせられちゃうっていうことですかね、ちょっと怖いかも……
他にも「食べている時に幸せな気持ちになったりすることで嗜好にも影響する」などの話を付け加えた所で質問はおしまいになりました。先生、おつかれさまでした!