大人しいはずの銀河が突然…
6つの銀河の発見には、アメリカ・カリフォルニア州にあるパロマー天文台の光学観測器「Zwicky Transient Facility」が使用されました。観測開始から9ヶ月以内に、6つすべての銀河がクエーサーへと変化しています。
変化する前、6つの銀河は「ライナー(LINER)」と呼ばれる状態にありました。正式名称は、少々長いですが「低電離中心核輝線領域(Low-Ionization Nuclear Emission-line Region)」といいます。
ライナーは、全銀河の3分の1を占める割合で存在していますが、中心核の動きは比較的穏やかで静かなもの。これが突如として荒々しいクエーサーに変わったというのですから驚きです。
研究主任のサラ・フェデリック氏は「発見当初は、観測されたのは恒星が銀河中心のブラックホールに近づきすぎたことで起こるエネルギー放出だと思った」と話します。
ところが後の観測で、穏やかなライナー銀河が突如としてクエーサーへと活性化する様子であることが判明したのです。