- 水不足に悩むケニアのキウンガ村に、海水を淡水に変える太陽光プラントを設置
- 太陽光発電により、50キロワットの電力を産出し、24時間体制で飲み水を供給することに成功
世界には日々の飲み水にさえ困っている人が22億人いるといわれています。地球のおよそ3分の2が水であることを考えると皮肉なことです。
この水不足を解決するため、NGO(非政府組織)の団体「GivePower」は、今年8月、海水を新鮮な飲み水に変える太陽光プラントをケニアに設置しました。
太陽光発電を用いた淡水化プラントの設置および実用化は、これが初めてです。
24時間体制で「飲み水」を供給できる
太陽光プラントが設置されたのは、ケニア北部のインド洋沿岸に隣接する「キウンガ」という小さな村です。
村人たちは、以前、飲み水を手に入れるためだけに、1時間以上かけて淡水のある場所へ移動していました。真水はとても貴重なため飲み水以外には使わず、洗濯や入浴は、肌に有害な汚れた海水を使っていました。
GivePowerのヘイズ・バーナード代表は、「この村の子供たちには、腹部や膝に多くの傷跡が見られました。これは、傷の中に塩分が多分に含まれていることが原因で残るものです。さらに、飲み水にも大量の汚染物質や寄生虫が含まれており、感染症や病気の原因となっていました」と話します。
一方で、バーナード氏は「太陽光プラントにより、水不足だけでなく、体の傷や病気の問題も解決し、すでに住民の生活を改善している」と続けました。
この太陽光エネルギーの利用が、最終的に環境的にも経済的にも最良の解決策となっているのです。
この太陽光発電は50キロワットのエネルギーを産出し、2基の送水ポンプを24時間体制で稼動できます。すでに太陽光プラントの試みは成功を収めており、1日およそ3万5000人にクリーンな飲み水を供給し、多くの住民を救っています。
GivePowerは、今後、水不足の深刻なコロンビアやハイチでも同様の太陽光プラント設置を予定しているとのことです。
この事業に対し、世界からは「戦争にお金を浪費する国もある中、こうした発明は本当に素晴らしい」「水不足に悩むインドやオーストラリアの一部地域にも設置してほしい」という称賛の声が届いています。
地球上に住むすべての人が、綺麗な水を使えるような世界になることを祈りましょう。
以下は、GivePowerを実際に使用している動画です。※音量注意
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