水面を跳ねる液滴
これはシリコンオイルの水槽を垂直に振動させたとき、同じオイルの液滴が液面上をトランポリンのように跳ねながら移動する様子を撮影したものです。
ウォーカーと呼ばれるこの液滴の周りには波紋が発生しますが、それはバウンドするとき逆位相の波紋を生み出し最初に作った波紋を打ち消します。
そのため、常に一定の波動を伴って移動しているように見えるのです。
この様な波動を伴った粒子の移動は、量子力学の波動と粒子の二重性や、1つの光子だけで回析や干渉が起きるといった問題を、古典的な方法で理解できる可能性を秘めているとも考えられています。
普通肉眼では捉えられない流体の作り出す一瞬の不思議な光景。
物理的な意味はよくわからなくても、撮影した研究者も感動する自然の芸術は、見事という他ありません。