
「外出自粛で喫茶店に行けない」「GWも家で過ごすしかない」
という中、自宅でコーヒーを飲む機会がこれまで以上に増えるのではないでしょうか。
そんな時に気をつけたいのが、コーヒーの飲み方です。
コーヒーが身近な飲み物となって久しく、手軽に飲めるインスタントタイプも続々と増えています。
ところが、スウェーデン・イェーテボリ大学の研究によると、「フィルターを通さないインスタントコーヒーは、心臓病のリスクを高める危険性がある」というのです。
フィルターを通さないことで、血中のコレステロール値を高める物質がろ過されないことが原因です。
果たしてどのくらい体に影響があるものなのでしょうか。また、健康的にコーヒーを楽しむにはどうすれば良いのでしょうか。
コレステロール値を高める物質が「ろ過」されない
研究主任のダグ・S・テール教授は、長年、コーヒーと心臓病の関連性を研究してきました。
30年前にはすでに、コーヒーが「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールの増加と関連していることが指摘されています。
血中のコレステロール値が高くなると、動脈硬化がすすんで、血管が詰まりやすくなり、結果的に、心臓発作や心筋梗塞を起こしやすくなるのです。
しかし同氏は、コレステロール値を高める物質はフィルターを通すことで取り除かれることも実験で証明していました。
氏によると、フィルタリングしないコーヒー1杯分に含まれるその物質の量は、フィルタリングしたコーヒーの約30倍におよぶそうです。
しかし、フィルタリングしないコーヒーの害悪を、実際に検証することは倫理的に不可能でした。被験者の健康を害してしまうリスクがあるからです。
そこでテール教授は、およそ20年にわたる大規模な追跡調査を開始しました。