もしラマが絶滅していたらナノボディーも利用できなかった
今回の研究では、人間以外の動物の抗体特性が、人間にとっても役立つことが判明しました。
このことは、種の保護の重要性を教えてくれます。
というのも、もし単独でウイルス(抗原)を認識する鎖をつくれるラマなどの生物が絶滅していたら、このナノボディーからなる抗体は製造できなかったからです。
人類は数多くの種の絶滅を引き起こしていますが、種が一つ絶滅するたびに、有用な医療資源も失っています。
今後もし、過去に絶滅した動物の抗体だけが効くウイルスが現れたら取り返しがつかなくなります。
そうならないためにも、自然と動物を大切にしていきたいですね。
研究内容はテキサス大学のダニエル・ラップ氏らによってまとめられ、5月5日に学術雑誌「Cell」に掲載されました。
https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(20)30494-3