少しだけ傾いているダイモスの軌道

火星の衛星のうち、離れていて小さい方が第2衛星ダイモスです。
このダイモスは、火星の赤道上の軌道を回るのではなく、約2度ほど傾いた軌道を回っています。
大抵軌道というものは主星の赤道上に広がる平面で一致しており、衛星などが傾いた軌道を回るというのは、珍しい状態です。
しかし、ダイモスの軌道が傾いている事実についてはあまり重要視されたことがなく、これまでその理由は説明されて来ませんでした。
新たな研究は、このダイモスの傾いた軌道が、火星がかつてリングを持っていた証拠になるということを示しています。
衛星の軌道が傾いてしまうのは、近い経路を行く衛星同士の重力的な影響が原因です。これには軌道共鳴という現象が影響しています。
例えば海王星の衛星ナイアドは、海王星の軌道面に対して約5度傾いています。

そして、ダイモスの軌道が傾いている理由も、フォボスの形成モデルを考慮した場合に説明できるというのです。



























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