ネアンデルタール人の遺伝子をもった人工培養脳(脳オルガノイド)を作る
鍵となったのは、iPS細胞(万能細胞)でした。
遺伝子の復元が粗方終わると、研究者たちはヒトiPS細胞(万能細胞)からホモ・サピエンスの遺伝子を抜き取り、代わりにネアンデルタール人の遺伝子を組み込むことで、ネアンデルタール人のiPS細胞(万能細胞)を作成しました。
そしてiPS細胞を脳細胞に変化させ、ネアンデルタール人の脳(人工培養脳:脳オルガノイド)を作成しました。
近年の急速なバイオテクノロジーの進歩により、たった一つのiPS細胞(万能細胞)から脳を含めたあらゆる体のパーツを試験管内で作成することが可能になっています。
この人工培養された臓器はオルガノイドと呼ばれており、薬の効果や副作用を調べるための疑似的な人体実験の材料として利用が進んでいます。
胃・腸・皮膚・肝臓・胚・血管など様々なオルガノイドが存在しますが、その中でも脳オルガノイドは最も刺激的な培養臓器です。

成熟した脳オルガノイドは前脳・中脳・後脳の3区画に加え、実際の脳に似た神経活動を行い、脳波活動もみられるなど、優れた実験材料です。
ただ問題点もいくつかあり、人工的な脳オルガノイドの発達はなぜか、10カ月ほどで止まってしまうなど、完璧な再現はできません。
ですが研究者はネアンデルタール人の脳オルガノイドを、ピュアな人間(ホモ・サピエンス)遺伝子の脳オルガノイドと比較することに意欲をみせています。
もちろん、どちらが優れているかを決めるためではありません。
両者を調べて、神経細胞の成長速度や神経伝達物質の放出量などを比較することで、ネアンデルタール人の遺伝子の置き土産が、人類の脳にどのような影響を与えているかを調べられるのです。
今回の研究によって、今後のデータ採取に必要な基礎的な技術が完成しました。
今後は脳だけでなく、消化管や目・筋肉・血液といった組織のネアンデルタール版のオルガノイドが作られ、人類の遺伝子との働きの差が調べられる計画です。
また今回確立された基礎技術を用いることで、東南アジア人に多く含まれるとされる、謎の多いデニソワ人などの遺伝子の復元やヒト遺伝子との働きの違いも調べられるでしょう。
研究内容はドイツ、マックスプランク進化人類学研究所のマイケル・ダンネマン氏らによってまとめられ、6月18日に学術雑誌「STEM CELL REPORTS」に掲載されました。
https://www.cell.com/stem-cell-reports/fulltext/S2213-6711(20)30190-9
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