進化上の位置がいまいちよく分からない真竜脚類
恐竜たちに起きた変化が謎だった原因は、この時代の恐竜の化石が不足しているため、あいまいな情報しかなかったからです。
ジュラ紀の中頃にはさまざまな竜脚類が登場しますが、その中で分類の難しいのが真竜脚類と呼ばれるグループです。
彼らは原始的な竜脚類よりは、白亜紀に生息していたティタノサウルスなどの新しい竜脚類の近縁に見えますが、もっと基盤的で、竜脚類が分岐していた時代のグループだとされています。
彼らは分類的な位置がよくわからず、そのため研究者たちは巨大で首の長い竜脚類が正確にはいつ頃から登場したのか特定できずにいました。
今回研究チームは、そんな真竜脚類の中でもっとも古いと考えられる化石をアルゼンチンのパタゴニア州にあるカニャドン・アスファルト盆地(cañadón asfalto)から発見しました。
「Bagualia alba(Bagualiaは「頑丈でたくましい」を意味する)」と名付けられたこの新しい恐竜の化石は、首の椎骨、手足、植物の化石の入った頭蓋骨や歯で構成されていて、チームはこの発見から、「Bagualia alba」の時間的・生態学的に正確な位置を特定することに成功したのです。
The early giant Bagualia alba from the Early Jurassic of Patagonia, a beautiful 3D reconstruction by @JPaleoart pic.twitter.com/VJ9iH3tMqO
— Diego Pol (@poldiego) November 18, 2020
これは研究者本人がツイートしている、新たに発見された「Bagualia alba」の3Dモデルです。