義足のエネルギー不足を補い生身に近い歩き心地を再現した外骨格!
開発された外骨格は、膝から上の位置で切断した義足装着者のために作られました。
装着者の腰と足を包むベルトのような形をしており、バッテリーと電気モーター、マイクロプロセッサで歩行をサポートします。
総重量は約2.4kgですが、腰や足の可動域と強度を改善するため、この義足の利用者は、通常の義足装着時より歩行中のエネルギー代謝率が15.6%低下するとのこと。
これは約12kgのリュックを肩から降ろして歩くのと同じ状態だと言えます。
さらに研究チームによると、「外骨格に導入されているAIが、人の歩き方を理解しサポート」してくれます。
これにより自然な歩行が再現されます。
そして外骨格のテストには、事故で左足を失ったスタン・スハー氏が参加しました。
彼は外骨格で歩行した感想を次のように述べています。
「後ろから強い風が吹いてきて、背中を押してくれるような感じです。
初めて使った時は、自分の筋肉が外骨格と完全に融合していて、そのおかげで動きがはやくなったような気がしました。
足はリラックスしていて、ただ前に進んで歩けるようになっています。
筋肉の動きをサポートしてくれるので、これを付けたまま何キロも歩けると感じました」
さらに「これまでに経験してきた何よりも人間の足に近かった」とも付け加えています。
義足装着者にスムーズな歩行を提供する新しい外骨格は、数年のうちに入手できるようになるかもしれません。
研究チームはいくつかの機関から助成金を受け取っており、今後はデバイスの最適化を目指してさらなる臨床試験を行っていく予定です。