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レモン型惑星のイメージ画像/ Credit: University of Chicago(2025)
space

2000光年先に「レモン型」の奇妙な系外惑星を発見

2025.12.25 18:00:13 Thursday

宇宙には、私たちの常識を軽々と飛び越える天体が存在します。

NASA(アメリカ航空宇宙局)のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による最新観測で、地球から約2000光年離れた場所に、レモンのような形をした奇妙な系外惑星が存在することが明らかになりました。

その姿だけでなく、大気の成分や誕生の経緯までもが謎に包まれており、研究者たちは「これまでに見たことのない惑星」だと口をそろえています。

研究の詳細は2025年12月16日付で科学雑誌『The Astrophysical Journal Letters』に掲載されています。

Ludicrous Lemon-Shaped World Is Like Nothing We’ve Ever Seen https://www.sciencealert.com/ludicrous-lemon-shaped-world-is-like-nothing-weve-ever-seen NASA’s Webb telescope finds bizarre atmosphere on a lemon-shaped exoplanet https://news.uchicago.edu/story/nasas-webb-telescope-finds-bizarre-atmosphere-lemon-shaped-exoplanet
A Carbon-rich Atmosphere on a Windy Pulsar Planet https://doi.org/10.3847/2041-8213/ae157c

レモン形に引き伸ばされた惑星と異様な大気

この系外惑星「PSR J2322-2650b」と呼ばれ、質量は木星とほぼ同じです。

しかし、その姿は球形ではなく、強い重力によって引き伸ばされたレモン形をしています。

原因は、この惑星が「ミリ秒パルサー」と呼ばれる高速回転する中性子星のすぐ近くを回っていることにあります。

恒星との距離はわずか約160万キロメートルで、1周するのにかかる時間はわずか7.8時間しかありません。

ウェッブ望遠鏡は赤外線で宇宙を観測しますが、この中性子星は主にガンマ線などの高エネルギー放射を放っているため、恒星のまぶしさに邪魔されず、惑星の大気を詳細に調べることができました。

その結果、研究チームは驚くべき事実を発見します。

大気中に、水や二酸化炭素、メタンといった一般的な分子がほとんど見られず、分子状炭素(C2やC3)が大量に存在していたのです。

さらに、この炭素は惑星の内部で高圧にさらされ、ダイヤモンドとして結晶化している可能性も示唆されています。

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