コックリさんが「こっくり」になった理由、再流行の兆しも
コックリさんの直接的な起源が1890年に作られたウィジャボードにあることは先に述べたとおりです。
それならば、なぜ日本ではその名前である「ウィジャさん」や「ボードさん」ではなくコックリさんになってしまったのでしょうか?
哲学者としても知られる井上円了(1858〜1919)によれば、コックリさんの先祖であるウィジャボードが日本に伝わりはじめた初期のころ、伊豆の下田において、ご飯を入れるオヒツと竹を使った即席テーブルでウィジャボードが遊ばれていたのが起源とのこと。
即席のテーブルは非常に不安定であり、遊んでいると「こっくり、こっくり」と音がします。
井上円了によれば、この音がコックリさんの名の本当の起源であり、「狐狗狸」のようにキツネやタヌキの名を当てはめるようになったのは、後の時代のことだそうです。

コックリさんは死者や超常的存在とコミュニケーションをとりたいという大衆の欲求によってブームを起こします。
一部の専門家たちは、このようなニーズが社会的混乱や政治的混乱の時代に大きくなる傾向があると指摘しています。
現在の人類は、新型コロナウイルスの流行、インフレ、戦争、温暖化など、社会的政治的混乱を引き起こす多くの要因に直面しています。
そのため専門家たちは、コックリさんが再び大流行する可能性は十分にあると結論しています。