古代ウイルスの「闇の力」は健在だった
研究チームは今回、内在性レトロウイルスに有害な機能があるかどうかを調べるため、ヒトがん細胞に焦点を当ててみました。
チームは公開されている大量のデータセットから21種類のヒトがん細胞のゲノムデータを解析。
それと並行して、約3000万年前に祖先の霊長類に感染したことが知られている内在性レトロウイルスの系統「LTR10」のゲノムも調査。
その結果、LTR10は肺がんや大腸がんを含む複数種のヒトがん細胞で驚くほど高い活性を示していることが判明したのです。
さらに大腸がんの患者数十名の腫瘍サンプルを調べたところ、患者の約3分の1でLTR10が活性化していたことが確認されています。

この結果を受けて研究者は「古代ウイルスのDNAが、がん細胞を成長・増殖させる遺伝子のスイッチをオンにしている」と指摘しました。
がん細胞とは一般に、本来ならば活性化されるべきでない多くの遺伝子スイッチがオンになり、発現している状態を指します。
これらの遺伝子がなぜ活性化されるのかは、よくわかっていませんでした。
しかし今回の研究から、私たちの体内で眠る内在性レトロウイルスこそが、そのスイッチを押している元凶の一つだったと考えられるのです。
これは古代ウイルスの闇の力が消えていないことを示す恐ろしい結果ではありますが、一方でチームは「がん治療の大きな希望にもなる」と話します。
新たな「がん治療」の開発に役立つ
というのも遺伝子編集ツールを使った実験で、LTR10の遺伝子配列を切り取って機能を阻害させたところ、がん細胞の成長と増殖を促すことで知られる有害な遺伝子が「沈黙」することが確かめられたからです。
つまり、内在性レトロウイルスの働きを阻害すると、がん細胞を発生させる遺伝子のスイッチをオフにできるということです。
チームはこれをマウス実験で実証しました。
がん細胞を持つマウスを用いて、LTR10を遺伝子編集で取り除いた結果、「XRCC4」と呼ばれる主要ながん促進遺伝子がオフになり、がん腫瘍を縮小させる治療の効果が増大したのです。

本研究の成果は、古代ウイルスが現代人の発がんプロセスにどのように関与しているかを理解する一助となります。
もちろん、がんの発症には様々な要因があり、内在性レトロウイルスがそのすべてに関わっているわけではありませんが、その一因として重大な働きをしていることは間違いありません。
チームは今後、体内で眠っていたはずの内在性レトロウイルスが何をきっかけに目覚めるのか、そしていかにして発がんを促進する遺伝子のスイッチをオンにするのかなどを明らかにしていく予定です。
その結果次第では、今までにない効果的ながん治療が開発できるかもしれません。

























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